【過去問解説(運営管理)】H28 第8問 生産計画

今日は運営管理のH28第8問について解説します。

H28 運営管理 第8問

 製品Aは調達ロットサイズが20単位で、リードタイムは2期である(n期の期末に発注したものは、n+2期の期首に納入される)。各期の所要量は必ず確保することを前提に、期末在庫量が最小になるように各期の発注量を決定する。1期から5期までの所要量などの情報の一部が下表で与えられているとき、1期から3期までの発注量の合計(表の①〜③の合計)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア   80
イ   95
ウ 100
エ 120

解説

生産計画における発注量の算出に関する問題です。

特別な知識は必要なく、設定されている条件に基づき計算することで解くことができます。気を付けるポイントとしては、「調達ロットサイズが20単位」ということから発注量は20の倍数になる点、「リードタイムは2期」ということから発注が受入に反映されるのは2期後(例えば、1期の発注量=3期の受入確定量)になる点、となります。

それでは、各期の期末在庫量について計算していきましょう。
期末在庫量=(期首在庫量+受入確定量)-所要量、となりますので、1期の期末在庫量は以下の通りとなります。
1期の期末在庫量=(10+40)-50=0

同様に2期の期末在庫量は以下の通りとなります。なお、1期の期末在庫量=2期の期首在庫量=0です。
2期の期末在庫量=(0+20)-10=10

次に3期の期末在庫量は、受入確定量をxと置くと、以下の通りとなります。
3期の期末在庫量=(10+x)-70
x=1期の発注量①となりますが、「期末在庫量が最小」かつ「発注量は20の倍数」を満たす時、x=60で3期の期末在庫量=(10+60)-70=0となり、発注量①は60となります。

続いて4期の期末在庫量は、受入確定量をyと置くと、以下の通りとなります。
4期の期末在庫量=(0+y)-5
y=2期の発注量②となりますが、同様に「期末在庫量が最小」かつ「発注量は20の倍数」を満たす時、y=20で4期の期末在庫量=(0+20)-5=15となり、発注量②は20となります。

最後に5期の期末在庫量は、受入確定量をzと置くと、以下の通りとなります。
4期の期末在庫量=(15+z)-30
z=3期の発注量③となりますが、同様に「期末在庫量が最小」かつ「発注量は20の倍数」を満たす時、z=20で4期の期末在庫量=(15+20)-30=5となり、発注量③は20となります。

よって、1期から3期までの発注量の合計(①+②+③)は、60+20+20=100となります。

以上から正解は選択肢ウとなります。

 

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